TAKDCはEpiphoneの廉価モデルもあるため、ほんとにGIBSONのほうが良いのかな?って本気で悩みます。
だって売値でEpiphoneは7万円ほど、GIBSONは35万円ほどと5倍ぐらい差がありますからね。
ここではGIBSON TAK DCを実際に使っている僕がレビュー、そしてEpiphoneモデルとの差をお話していきます。
僕の持っているTAKDCは割と自分好みに改造してしまっているので、その前後も多少お話しします。
ちなみにこの記事を書くにあたって調べたところ、TAKDCの正式名称は”GIBSON TAK MATSUMOTO Double Cotway”といいます。
これを読んだ方が、いいギターとの出会いに役立てば本望です。
Contents
TAKDCカスタムエボニーの経歴
TAKDCは2003年頃、鬼のような形相のキルトメイプルが特徴的なTAKDCブラウンバーストの登場から始まります。
あれは衝撃的でした。
かっこよすぎて今でもぼくにとってあこがれのギターで、ギターを選ぶ基準の一つとなっています。
当時、PRSなど新興メーカーが活躍を始めた中で新たな道を模索していたGIBSON。
そんな彼らにとってもDCは革新的なモデルで、その後2015年ぐらいまで長い間開発が続けられていました。
まぁこのあたり詳しく知りたい方は、TAK MATSUMOTO GUITAR BOOKでも読んでください。
紙で買うのもいいですが、僕のように電子書籍で買ってパソコンの大画面で見るのもいいです。
そんなこんなでTAKDCカスタムエボニーは2007年頃に登場します。
松本さんいわく
「プロトタイプとして送られてきた時から何故かしっくりきたんですよね」
とのこと。
割とギターをとっかえひっかえする松本さん。
でもこのDCは2007年の登場からファイヤーバードが出る2013年頃まで長きに渡ってメインにしてきました。
このことからも作りの良さはおわかりいただけるでしょう。
それほどB’zサウンドとTAKDCカスタムエボニーは相性が良いと言えるのかもしれません。
ちなみに、市販モデルには大きく分けて3種類があります。
松本さん用に作ったものと同じスペックを市販に回したFirst Edition
特徴的なフライトケースや手書きの認定書など、まぁコレクターズアイテムです。
50本限定のアンティークエボニーっていうちょっとしぶみのあるやつ。
市販品としてカスタムショップから出されているSecond Edition
長きに渡って市販品として流通していたモデルはこちらです。
ちなみにこの市販モデルについては2種類のモデルがある。
違いは、指板の材がエボニーかリッチライトか。
もはやギターに使う木材が世界的に減ってきている現状ではやむ無しです。
カスタムショップというブランド力を持ってしてもエボニーを使うことは難しい。
そのかわりにエボニーに似た特徴を持つリッチライトという人工木材を使用しているのです。
2011年ぐらいからそうなってるらしいですが、僕の持ってるTAKDCは2012年ものなので当然リッチライトです^p^
やっぱブランド力ではエボニーのほうが圧倒的ですが、正直僕は弾ければどっちでも良いのです。
ちなみに松本さんもリッチライトの方を実際に弾いてみて、GOサイン出しています。
TAKDCは楽器としてもコレクターアイテムとしても良い
ではTAKDCがどんなギターかを軽く紹介したところで、お話を進めていきますね。
- 芯のある音
- フォーマルにもロックにも最適
- リッチライト製は意外と手頃
- 意外に座ったら弾きにくい
- ノイズが多い
- 人工木材が気になる人は気になる
- 配線材がしょぼい
芯のある音
TAKDCカスタムエボニーは余計な倍音が少ないというか、芯のある音です。
倍音つよめでハウリングするような高域のチャキチャキ感は少なく、中低音あたりが締まったモダンな音。
外観デザインの通りとても上品な音なんですな。
ただピックアップがバーストバッカー2、3のためか出力が強く、コンプ感がでやすくもったいない。
B’zだけをやるのであれば十分。
ただこれほどのポテンシャルを持ったギターなのでピックアップを好みに替えると化けます。
おすすめはピックアップをちょっと出力抑えめの、全域できれいに音を拾ってくれるようなピックアップ。
ちなみに僕はフロントにセイモアダンカンのsh-2n、リアにバーストバッカー2をもってきています。
コントロールもしやすく、好みの音になりました。
フォーマルにもロックにも最適
このデザイン、フォーマルな場でもロックバンドでも最適です。
TAKDCをレスポールカスタムのように仕上げたこのモデルは、レスポールカスタムの高級感とフォーマルという印象にピッタリ。
バチっとスーツで決めて弾くにも最適ですよ。
そのうちやりたいです。
かといってかしこまってばかりじゃなくて、ギャンギャン歪ませたロックバンドにも似合いますよ。
うん。
やっぱDCはデザインが最高。
リッチライト製は意外と手頃
TAKDCカスタムエボニーは、エボニー指板とリッチライト指板があるというお話をしました。
やはり天然木材のほうが市場価値が高く、ヤフオクなどでも”エボニー指板”ですと強調されています。
逆に言えばその分リッチライトは安く買えるわけですよ!
このリッチライトって指板はなにもTAKDCだけに使われているわけじゃありません。
GIBSONカスタムショップ製のES-335やレスポールカスタムなどの他機種でも実績はあります。
それにMartinのアコギなんかでも前々から使われています。
ギタリストって割とオカルトかってくらいに天然とかにこだわるので、毛嫌いする人が多いだけ。
弾き心地には問題ないですし、価格も10万円以上安く買える。
コレクターズアイテムとして倉庫で眠らせるなら少しでも価値の上がりそうなモデルを選ぶのも良いです。
が、ガンガン弾くならリッチライト指板のモデルが良いですね。
というわけで意外と手頃なので購入にはおすすめです。
意外に座ったら弾きにくい
意外なところでいうと、TAKDCって座ったままだと弾きにくいです。
でも立って弾くときはとてもバランスが良いのですよ。
これは長時間のライブにも耐えられるわってくらいに。
でそれがなぜ座って引きにくいのかを考えていくと、出た答え。
TAKDCはお尻がでかい。
レスポールモデルと比較してみてわかったんですが、TAKDCはくびれの位置がレスポールモデルにくらべ高く、さらにお尻が大きいのです。
もうかじりつきたいくらいに。
このモデルはダブルカッタウェイになったことでボディの共鳴が得られにくくなっています。
おそらくそれらを補うために、ボディ厚を上げたり様々な工夫をしたと言われています。
その副産物じゃないでしょうかね。
なのでTAKDCは立って弾いたほうが楽だということを覚えておいてください。
ノイズが多い
ぼくの個体だけなのでしょうか?
TAKDCはノイズがひどかったです。
ハムバッカーでそんなノイズが出るなんて聴いたことがなかったのでびっくりですが、ずっとノイズが止まりませんでした。
そのため漏電などのチェックや電導塗料の塗布など、色々と施工しています。
電導塗料についてはこちらのページで書いています。
カスタムショップ。。。。
人工木材が気になる人は気になる
いくらメーカーが徐々に採用を広げているとはいえ、人工木材は嫌かもしれませんね。
僕が感じたリッチライトのデメリットは変化しないことです。
リッチライトは樹脂なので、木材のように汚れが染み込むことはないし定期的にオイルの塗布が必要ありません。
汚れたと思ったら拭くだけでいいメンテナンスフリーな素材です。
ただ木材のように変化するわけではないので、木材の変化について着てくれません。
そのためか、リッチライト指板のTAKDCは割とネックあたりの塗装剥がれのアウトレットが多い気がします。
僕自身もそれ買ったしね。
なのでビンテージギターのように、長きに渡って使っているとどうなるかということは読めない。
これがリッチライトの難しいところでしょう。
ただ発売からすでに10年以上たっていますが、それほど悪い話は聴きません。
ということは、問題ないと思ってもいいでしょう。
気持ちの問題です。
配線材がしょぼい
あと悲しいのが配線材です。
一応定価が50万円ほどするギターです。
なのに抵抗がフォト○ェニックにでも使われてるあの豆みたいなものだったりと配線は微妙です。
まぁ松本さん自身「トーンはあまり使わないから一つにした」というくらいこだわりがないからなのかもしれませんが、どうせ一つしかないんだったらいいの一つ使おうよ。
あと購入してすぐに音が鳴らなくなったりと、トグルスイッチがだめでした。
これもレスポールタイプの持病ですよね。
なので拘る人にとってはちょっと残念な部分が多いかもしれません。
Epiphoneでもぶっちゃけ十分かも
GIBSONのTAKDCをご紹介してきました。
一応ここでEpiphoneTAKDCカスタムエボニーのスペックを軽く紹介。
本家と違ってボディはマホガニーのみ。メイプルトップではありません。
意外に大きいですよこれは。
あとピックアップはバーストバッカー2.3。
GIBSONのようなTAKオリジナルモデルではありませんが、バーストバッカーってだけで十分です。
そしてこのEpiphoneにも二種類あり、指板材が違います。
- ファーストエディションはロースウッド指板
- セカンドエディションはエボニー指板
おい!
なんでカスタムショップで使えない木材がEpiphoneで使えるんだよ!
って突っ込みたいですが、そのへんは中国クオリティなので気にしてはいけません。
木材が全てではない。
ちなみに質感や作りに関しては、以前所持していたTAKDCプラストップのチェリーレッドをもとに感想を述べます。
まず作りはそれなりです。
塗装は分厚く、指板の木材は本当にローズウッドなのかな?と思うほどカスカスな木材。
ここはフォ○ジェニッククオリティです。
ただ出音はピックアップのクオリティ高いし、ディープジョイントなのでボディ鳴りは十分。
ショップでナットやネック状態など、ギター自身の調整をしっかり行えば十分戦力になります。
問題は安っぽさのある見た目ですが、遠目ではそれほど粗は目立ちません。
それにEpiphoneを買う時点であのヘッドデザインです。
あれを買う時点である諦めていると思うので問題ないでしょう。
TAKDCカスタムエボニーは実際僕は触ったわけではないので、実際の弾き心地や感想は他の方のブログやYou Tubeを見てもらったほうが良いです。
ちなみにこちらの動画でチェリーレッド同士で弾き比べてますが、ワタシにゃ音の違いがわかりません。
とりあえず言えるのは、GIBSONではなくEpiphoneのTAKDCを買うというのなら。
そこそこ本家と同じような仕様のプラストップのチェリーレッドかアクアブルーがおすすめです。
まとめます。
- TAK DC CUSTOM EBONYはファーストとセカンドがある
- プレイヤーならセカンドのリッチライト指板がお買い得
- 配線のショボさとノイズが気になる
- EpiphoneのTAK DCはカスタムエボニーよりプラストップがオススメ
B’z大好きで買うって言うなら、正直Epiphoneのものでも十分かな。
TAK DCの作りに惚れて買うなら別だけど、結局レスポールに帰ってきてしまう気がします。
後々価格が上がるのもレスポールモデルのほうだろうしね。
松本さんと同じものを持ちたい、どうせ持つならクオリティの高いものをって言うならGIBSON。
とりあえず持ちたいって言うならEpiphoneをおすすめします。
TAK DC購入を考えてる人に少しでも参考になればいいですね。
GIBSONの松本モデル、TAKDCのカスタムエボニーが気になるんだ。
でもEpiphoneからも出てるじゃん?スペックだけじゃあ判断できにゃい。
音はどうなのか、弾きやすいのか、なにか注意するべきところはあるのか。
安いEpiphoneと比べてどうなのか。
知りたい。