日本製のラッカー塗装レスポール、EpiphoneLQシリーズのレスポールSTDについて語る

ソフィ

Epiphone japanの
レスポールLQが
ほしいと思ってるんだ。

けど作りがどうとか、
ギブソンと比べてどうかが
気になるんにゃ。

日本製だし作りがいい
かもしれないけど、
普通のEpiphoneレスポール
とかと比べてどうなの?

Epiphone Japanから出ている
レスポールスタンダード・LQシリーズ。
長いのでレスポールSTD・LQと
書きましょう。

このギターは、
現行品のEpiphoneのレスポールと
比べてどうなのか。

弾き手の中には
国産レスポールはGibsonよりもいい!
なんて意見もありますから、
本当にGibsonに負けてないのか?
なんてことも気になります笑

ここでは、僕がギターを始めてから
ずっと相棒を務めてもらっている
Epiphone Japan製レスポールSTD・LQ
のレビューをします。

Epiphoneのエントリーレスポールは
もちろん持ってましたし、
GIBSONのギターは似たタイプの
TAK MATSUMOTO DC CUSTOMを
持っていますので、
それらと比べて感じたことなども
合わせてお話していきます。

そしてEpiphone Japan製
レスポールSTD・LQの魅力を
知っていただきたいです。

所持しているレスポールSTDについて

こちら、僕の所有する
レスポールSTD・LQ。

こちらはシリアルナンバーが
Fから始まる、2004年製造の
フジゲン工場で作られた
Epiphone JAPAN製
です。

型番はLPS-95

定価は型番そのまま95,000円(税別)

廉価Epiphoneとの見た目の違いは、

  • 極薄のラッカー塗装
  • GIBSONヘッド
  • クルーソンペグ

このように
本物のレスポールモデルと
ほぼ同等のものが手に入る、
夢のような規格です。

当時高校生だった僕は、
正月のお年玉というお年玉と
貯金をかき集めて、
このギターを購入しました。

もちろん細かいところや作りでは
本家とは異なるのは重々承知。

ただロゴ以外はほぼ本家と言っても
過言ではないくらい良いギターに、
当時の僕は大興奮。

ちなみに同じ時期に発売された
レスポールカスタムもあります。

ですが、こちらは廉価版らしく
指板にはローズウッドを使うなど
なんか違う感。。。

本家と同スペックというこだわり
どうしても欠けてしまいます。

ちなみにカスタムも、
スタンダードタイプと
価格は一緒なので、
ただの色違いだと思って良いでしょう。

ちなみにフジゲンは、
サークル・フレッティング・システムや
丁寧なギターの作りで非常に有名。

よかったら一度見てみてください。

レスポールSTD・LQの特徴

EpiphoneJAPANのレスポールといえば、
かつてコピーモデルが良すぎて、
その上価格が安いということで
本家Gibsonが焦って販売を
規制されたというフジゲンが製造しています。

このことからも
それなりのクオリティがあることは
間違いありません。

しかしここで僕が気になるのは、
このLQシリーズは
どの頃のモデルを再現しているのかということ。

ここではあらゆる情報から、
このレスポールSTD・LQの謎を
解明していこうと思います。

ボディ材について

今回この記事を追記するにあたって、
このレスポールモデルについて
詳しく書いてある資料を探しましたが、
全然見当たりませんでした。

情報収集能力の限界。

なんとか手に入れたカタログにも
ボディがマホガニーと書いてある程度で
それ以上のことは書いていない。

そこで本機を確認してみたところ
ボディのど真ん中に綺麗なラインが入っている。

このことから

  • 2ピースマホガニー
  • 2ピースプレーンメイプルトップ

ということは見てとれる。

ちなみにボディカラーは

  • チェリーサンバースト
  • タバコサンバースト

のバーストカラー2種類。

上記の情報からだけでは
このレスポールについて

全然よくわからん

とりあえず
~57までのゴールドトップのモデルではないし、
ネックがメイプルではないし
ボディトップが3ピースメイプルでもない。

といったことから
レスポールのヴィンテージ的に
58~60年代モデル
模しているということがわかる。

やっぱレスポール・スタンダードは
このあたりが一番のヴィンテージだね。

続いてネックをみていこう

見た目に特に変化がないので
1ピースマホガニーと思われる。

指板は当然ローズウッド。

・・・

これだけでは判断がつかないので、
ネックの詳細をしらべてみよう

まず仕込み角度を調べてみる。

水平器アプリをスマホにいれて
水平な場所にレスポールを載せて
ネックの上にスマホを乗せる

5.8°

そしてこの記事のために購入した
当てるだけで角度がわかる機材を使って
ネック角度を調べる

17°

なかなか濃い情報じゃない?

え?そうでもない?

あと昔見たどこかしらの情報に
スリムネック採用とか、
ディープジョイントっていう
単語もあった気がするんだよね。

今度ピックアップ外して
ディープジョイントは確認すべきかね。

さて、
Gibsonでは60年代後半に
ネックの仕込み角度が3°から5°に、
ヘッドの角度は17°

こういった仕様になのは
60年代後半の仕様らしい。

つまりボディから判断すると、
このレスポールSTD・LQは
60年代ボディと判断して良いでしょう

ピックアップについて

正直ピックアップの音は、
購入後あっという間に
改造・交換してしまったので
よくわからん。

ただカタログから情報を得るには
ピックアップはEpiphoneオリジナル

アルニコⅤを使用したピックアップ

このピックアップはLQシリーズ用に作られたもので、
カタログによると

  • レスポールスタンダード
  • レスポールカスタム
  • レスポールスタジオ
  • SG

すべてのLQシリーズに同じものが乗っている。

ちなみにこちらはEpiphoneが
それっぽく作ったものらしい。

ただカタログによれば
この頃のEpiphoneELITEシリーズは
Gibsonが専用に作ったものを採用している。

手抜きじゃね?

ちなみにプラス思考で見れば
アルニコⅤのピックアップは
60年代後半にかけての仕様変更の際に
採用された仕様らしい。

というわけで
このEpiphoneJAPANレスポールSTD・LQは
ボディの仕様やピックアップ
65年頃のレスポールモデルをリィシューしたモデル
ということでいいと思う。

むしろこのLQシリーズは
レスポールスタンダードの60年代モデルを
再現するために作ったものを
他のモデルでも使い回しているというのが
正直なところという気がします。

Epiphone JapanレスポールSTD・LQのいいところ

では、そんなこだわりの
レスポールSTD・LQの
良いところをつらつらと
ご紹介していきます。

  • 極薄ラッカー塗装
  • ボディ鳴りがすごい
  • 作りがとても丁寧
  • Gibsonレスポールらしいデザイン

極薄ラッカー塗装

LQシリーズの最大の特徴が、
このラッカー塗装

Gibsonのレスポールモデルは、
大量生産をモットーとする現代にも
ラッカー塗装を貫いているのは
ご存知だと思います。

それなのに、
Epiphoneのレスポールモデルときたら
ほぼ全てがポリ塗装

コストがかかる塗装なので
30万円前後のギターでも
ほとんどポリ塗装なのですから
文句は言えませんけどね。

それに最近では、
ラッカーよりもポリ塗装のほうが
いろいろ良いとすら言われています。

でもなんだか、、ちがうんだよ!

慎二

レスポールを名乗るなら
せめて仕様は揃えておくれよ。

だがしかし!

このモデルはなんと、
この価格帯ではありえない
ラッカー塗装をやり遂げている!

その塗装は木の導管も感じられる、、
というか木の質感が感じられるほど薄い。

よく見るとGibsonCustom Shop製の
TAKDCよりも塗装が薄いかもしれません。

サガミオリジナルも真っ青です。

当時の僕はこの仕上がりの丁寧な
レスポールモデルを手にしたとき、
これが世界最高峰のギターだ
信じてやまなかったですね。

これは国産レスポールならでは、
むしろLQシリーズならでは
仕上がりです。

ただ、Gibsonのような
ニトロセルロースラッカーではなく、
アクリルラッカー
での塗装です。

Gibsonのような経年劣化を楽しめる
塗装ではない
のがちょっと残念。

ボディ鳴りがすごい

このLQシリーズのレスポールは
ボディ鳴りがとてもいい

塗装が薄いせいなのか
ボディが軽量なせいなのか、
はたまたディープジョイントの
賜物なのかよくわかりませんが、
いい感じでボディがなってくれます。

コードをじゃらんと鳴らしたときの
ボディ全体で感じられるトーン

レスポール使っててよかった~
と思わせてくれる一瞬です。

アタックの強さだけじゃなく、
太さをしっかり残したサスティンで
パワーコード一発でも伴奏になるし、
適度なクランチでカッティングしても
いい感じになります。

マホガニーとメイプルの
バランスの良さを感じさせてくれる
良いボディです。

この子には10-46ゲージのギター弦
ちょうどよいです。

9-42ゲージだと
その日のコンディションで
若干響きが違ってきます。

作りがとても丁寧

もはやGibson Custom Shop製なのか
と思うほど。

いや、Custom Shopよりも
確実に丁寧ですよ。

フレットのエッジや
バインディングの処理はもちろん。

塗装の仕上げやボディの組み上げ精度
サーキット内のノイズ処理まで、
手抜きのない丁寧な仕事。

弾きやすくするのに弦高を下げても
ビビりにくく、本当に調整しやすい。

低価格帯のギターは、
調整しても弾きやすくするには
限界があったり、加工に近いお金が
かかったりするものです。

ですがこれは、
高価格帯のギターと比べても
遜色ない
くらい調整の幅も広く
使いやすいギターです。

Gibsonレスポールらしいデザイン

塗装の次ぐらいに大事なのが、
Gibsonレスポールらしいデザイン

現行のEpiphoneレスポールモデルは、
Gibson傘下のレスポールモデル
という割には仕様が全く違います

わかりやすくいえばヘッドデザイン。
これだけでEpiphoneが選択肢から
外れるといわれるほど低評価。

卑猥なヘッドデザインとして
殿堂入りしています。

その点LQシリーズのレスポールは、
ヘッドの形状はもちろんのこと
ロッドカバーの形状もGIBSON。

さらにボリュームノブの矢印付きの
ワッシャーやブリッジなどもちゃんと
Gibsonレスポールを再現しています。

このLQシリーズのレスポールこそ、
廉価版レスポールモデルと
堂々と名乗っても全く問題ない、
むしろ本家と肩を並べられるほどの
実力を持ったレスポールモデルです。

ただネジはミリネジを使ってるので
その点は注意。

デメリットはピックアップと塗装

大好きなギターなので
いいとこばかりを書きました。

もちろんデメリットもあります。

  • ピックアップがしょぼい
  • 塗装が割れやすい
  • 替えられないEpiphoneロゴ

ピックアップがしょぼい

Epiphone全体にいわれることですけど
電装系がしょぼいです。

もちろん安いEpiphoneレスポール
モデルに比べると雲泥の差です。

メーカーがバランスを考えて
出したセッティングなので
それなりに良い音がします。

それでもピックアップもポットも
正直微妙でしたので全部社外品に
交換しました。

現在はピックアップは
リアにGibsonのバーストバッカー2
フロントにDuncanSH-1nに交換済み。

本体の調整しだいで、
モダンな歪からクランチサウンドまで
幅広く対応できるようになってます。

レスポールSTD・LQを購入するなら、
電装系は交換することを前提で
考えておくと良いでしょう。

塗装が割れやすい

塗装がそのまま弱点です。

レスポールSTD・LQは
塗装がめちゃくちゃ薄い!

なのでちょっとぶつけるだけで
すぐに塗装がハゲます

こんなので?ってくらいにハゲます。

僕のギターも、ヘッドをよくぶつけてしまうため、両方の角がハゲてます。

あとちょっとぶつけたところも
小さい塗装の穴ができています。

取り扱い注意

なので今からネットオークション等で
状態の良いLQシリーズのレスポールを
探すのは一苦労するでしょう。

現物をしっかり見れるところで買う、
もしくは完全に割り切って選ぶのが、
精神衛生上良いです。

ピッカピカなやつはない
そう思ってください。

替えられないEpiphoneロゴ

僕はこのEpiphoneロゴが好きですし、
このギターで日本製ギターの良さを
知りました。

だからrecにもライブにも
もちろん使い倒しています。

でも世間一般的に現在のEpiphoneは
GIBSONの子会社

なので、
「Gibsonを買えなくてEpiphoneを買ったんだな、、、」
なんて視線で見られる場合もあります。

でもまぁ気にならないくらいに
このギターに惚れれば問題ないです。

アイデンティティ的に、
「ブランド性を大事にしたい」
というのであれば、
はじめからGibsonを買うべきです。

GibsonTAKDCとEpiphoneJapanレスポールSTDLQと比較

正直全く特性の違うこの二人。

音を比較するのはお門違いです。

でもGibsonとEpiphoneという
対象的に比較するにはうってつけ
なのでちょっと比べていきます。

音はEpiphoneレスポールのほうが
高域が強くシャキシャキした音です。

カッティングとか軽く歪ませた
クランチサウンドがとても映えそうな
サウンドですね。

意外にもカラッとした音で
アメリカンなサウンドにバッチリ。

元々そんな音を狙って
セッティングしたんですけどね。

対してGIBSON TAKDCは
タイトで引き締まった音

モダンなディストーションサウンドでも
芯の感じられるしっくりした音で、
ソロを奏でるにも気持ちの良い音です。

ジャジーなサウンドにも
モダンなサウンドにも
バランスよくこなせる優秀な
サウンドですね。

まぁTAKDCはB’z松本モデルなので、
松本さんが好みそうなトーンに
仕上がってるだけと言われれば
それまでですが(;´∀`)

ただGIBSONは比較的、
引き締まった音という印象が強いです。

うーん、比較にならないな笑

まぁでもLQシリーズのレスポールは、
僕の感覚としてはGibsonに
負けず劣らずなレスポールらしい
サウンドです。

GIBSON TAKDCについてはこちらのページで色々まとめています。

同じEpiphone同士ではどう?

うちにはちょうどよい中国性の
EpiphoneレスポールCUSTOM Lite
ってやつがいます。

こいつと比べていきます。

まず組み上げ精度や塗装は
比べ物にならないくらい日本製がよい。

火を見るより明らかです。

音に関してはピックアップの質も違うし
構造も実はチェンバードボディで
鳴りが違うので比較しづらいけど、
中華製もそれなりの音がします。

ちょっと低音がブーミー
な気はしますがそれぐらいでしょう。

個性というより、
初めから扱いやすい音が出るのが
日本製の方
、という感じです。

中国製の作りについては
こちらで詳細にまとめてあるので
良かったら見てみてください。

ギブソンとは全く別の良い楽器

音も見た目も本家のレスポールモデルを
彷彿とさせるギターですが、
とはいえGibsonとは違います。

Gibsonサウンドがほしいのであれば
Gibsonを弾くしかないでしょう。

Epiphone JapanレスポールSTD・LQは
作りが非常に丁寧でボディの鳴りがよい。

さらに細かいところまで
レスポールモデルが再現されており、
満足度は非常に高い。

ミリネジなので国内でのメンテナンス性も良い。

音も非常に優れており楽器としては抜群です。

サウンドの方向性が違うだけですから、
あなたがどっちが好きかで決めるのが一番です。

まとめると

  • EpiphoneJapanはレスポールとして遜色ないデザイン
  • 電装系は弱いので総とっかえおすすめ
  • GIBSONとはやはり音が違う
  • 予算の都合でEpiphone買うというのであれば、本家買え

ということです。

この記事もアップデートしていきたいなと思ってます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA