そう考えると車両価値がある間に新車にどんどん乗り換えたほうがお得だったりするのかな?
結局車って乗り潰すのと乗り換えるのどっちのほうが節約になるの?
元ディーラーマンのシンジです(@shinjiDOS)
車の論争で言われる一つ、車は乗りつぶしたほうが良いのか乗り換え続けたほうが良いのか論争。
まぁこういう考えを持つ人は、ぜひ経済効果を考えて乗り換え続けてくれたほうが良いです。
そして僕らのような人間に良質な中古車を回していただければ幸いです。
といってしまうと元も子もないですね。
では実際のところ車は乗りつぶしたほうが良いのか新車で定期的に買えたほうが良いのか論争。
これをここで一区切りつけたいと思います。
とはいってもぶっちゃけ壊れるまで乗りつぶしたほうが節約になるのは当然です。
Contents
基本的には車は長く乗ったほうが節約になる

まず結論からお話すると、車は長く乗れば乗るほど節約になります。
車は一般的に10年ぐらいで価値が0になると言われています。
そして新車の乗り換えの周期は、最近では約9年となっています。
だいぶ伸びましたね。
というわけで今回は区切りよく、10年車に乗り続けることを目安に計算していきます。
10年で計算してみる
では車を10年使うことを考えてみます。
・車両価格250万
・税金・オプション(ナビやスタッドレスなど)・手数料含めて300万
・5年後の下取り価格を100万円
・車検は一回10万円
上記のような設計で行きます。
新車を5年で乗り換える場合
5年で乗り換える時にかかる費用はこちらです。
・新車乗り換えで300万円が2回
・下取り価格で100万円が2回
・車検の回数は3年時に一回だけなので、10万円×2回
というわけで5年乗り換えでいくと10年で420万円ほどになります。
年間で42万円ですね。
乗りつぶした場合はどうか
では10年ですが、乗り潰しということで考えてみます。
・車両購入費用が300万円
・車検の回数は3・5・7・9の4回なので、各10万円で40万円。
・車はおおよそ5年を目安に、バッテリーとタイヤは新品にリフレッシュが必要。
となるとタイヤが各10万円、バッテリーが5万円で合わせて25万円。
ナビも古くなるので書き換えを行えば3万円ほど(ただし最近のディーラーナビは5年目の更新無料のところ多いです)
これらを合わせると、10年間で368万円。
年間で約37万円ですね。
もちろん5年で100万円で下取りできる車は、10年後にも下取り可能でしょう。
10年経った車は基本的に底値ですから、1割程度の25万円ほどを考えておきます。
そうすると10年間でかかったお金は343万円ほどになります。
単純に乗り換えの価格や車検や消耗品と言った観点から、新車乗り換えと10年乗り続けを比較した結果、およそ80万円の節約になるわけです。
その他に、保険や燃費などと言った付加される部分もあります。
新車の場合。
下取りをそれなりに高くとって貰うことを考えると事故のリスクはしっかり備えておく必要がありますから、任意保険の車両保険も必須となり、保険料が割高になる傾向が強いです。
ただ価格が高い一面だけでなく、新車は燃費が良くなる傾向がありますから燃料代が多少安くなるでしょう。
それに乗り換え前提ですから、車検のときの整備など割り切れば全く必要ないです。
それに購入時の税金の軽減を受けられることも多いです。
乗り潰す側の利点。
たしかに10年も乗ると壊れる可能性がありますが、基本的に日本車は車の根幹部分においてほぼ壊れません。
それに乗りつぶし前提なので、車の傷などもいうほど気にならないでしょうから、新車のしばらくの間ぐらいしか車両保険も必要ないですね。
そう考えると80万円という差額を埋められるほどのものはありません。
しかし10年で80万円ですから、年間で8万円です。
車の技術は日進月歩で、新しくなればなるほど安全性や燃費は高くなり、リスクに備えられるようになります。
そう考えると年間8万円程度は保険として考えて、乗り潰すよりも乗り換えたほうが精神的に良いかもしれませんね。
今回は10年での乗り換え前提で比較しました。
新車の乗り換えを続けていく場合は、またここから300万円の追加費用が必要になります。
乗り潰すのであればその都度のリフレッシュは必要になるかもしれませんが、10年目以降は壊れるまで乗るため、車両の価格はさらに均等割りされるのでさらに安くなっていきます。
乗り潰すのと変わらないくらいで新車に乗る方法

車は乗りつぶしたほうが節約になる。
とはいったものの、ぶっちゃけ今更こんな化石のような結論を出したところで誰も得しませんね。
というわけで今回は乗り潰すのと変わらないぐらいの価格で新車に乗り続ける方法を考えましょう。
結果としては、先程の差額である80万円を埋められれば良いわけです。
その時にできることは以下の3つ。
・市場の人気車に乗る
・高い買取業者を味方につける
・格安リースを使う
ではこれらを見ていきます。
市場の人気車に乗る
新車の乗り継ぎで第一に欠かせないのが、市場で人気のある車に乗ることです。
それこそ車は人気が荒ればあるほど良いです。
例えばスズキのジムニー。
こちらは納車まで1年以上まちという事もあって、未だに値落ちしません。
むしろ中古車ディーラーではプレミア価格で売られているくらいです。
3年ぐらいなら新車の価格とほぼ同等で売れるんじゃないでしょうか?
その他に、ワールドワイドに行くとハリアーやヴェルファイアのような海外需要のある車も狙い目です。
このあたりは海外の税制や需要の関係もあるので手放すタイミングや車の装備などがかなりシビアになってきますが、2,3年のっても新車と同じ価格で手放すことができる場合があります。
それに普通に使って5年乗ったとしても、6割近い価格で下取りが可能だったりします。
では逆に、人気のない車はどうでしょうか。
僕の経験上、極端だったのが電気自動車のリーフです。
初期型のリーフは残価設定クレジットの5年後の残価設定が、車両価格の16%ほどでした。
車両価格は400万円もしたのに、5年後には60万円もしないんです。
恐ろしいのは、これは日産の下取り率計算だったので贔屓目に見てこの価格だということです。
普通の中古車市場ではもっとひどかったでしょう。
方や300万円の人気車両で5年後でも150万円で引き取られる車。
方や400万円なのに不人気車両だからと言うわけで60万円にしかならない車。
乗り継ぎを考えている場合、どちらに乗るべきかは火を見るより明らかですね。
高い買取業者を味方につける
人気車両かどうかだけでも80万円の差額は埋められそうですが、まだまだ油断はできません。
次に買取業者を味方につけましょう。
車を引き渡すのは当然ですが下取りだけではありません。
はっきりいうとディーラーの下取り価格は低い場合が多いです。
もう一度言います。
低い場合が多いです。
なので買取業者に相談することは非常に重要です。
まぁ車のブログを見るとよくある宣伝文句じゃないですけど、ネット上で複数の買取業者に依頼できるサイトを使うのが良いでしょう。
実際に僕が経験した話をしますね。
僕がディーラーで営業をやってた頃、あるお客さんから”車を買い取って欲しい”と頼まれました。
車種は当時から非常に人気の高かったT31型エクストレイルです。
![]()
引用:カーセンサー
この車はお年寄りが乗っていたので走行距離も少なく、いつも日産整備だったので状態は万全です。
が、実際に僕が査定をしたところ、なんともまぁマイナス項目が多い!
なんと言っても買取というだけで1割減点されるんですよ。
これには笑いました。
結局下取りでは100万円するところ、買取の場合は80万円ほどになりました。
あまりにもひどいので、お客さんに「買取業者に頼んだほうが良いですよ」ていったんですね。
そしたら「あんたに任せるから一番いい方法で売ってきて」と言われたわけですよ。
まじかよ。

非常に面倒ですけど、面白そうだったので引き受けました。
その時に使ったのがネット上の一括査定です。
テキトーに選んだサイトで車両情報を入力した瞬間からバンバン電話がなるなる。
これはまためんどくせぇ。
もちろん人気の高いエクストレイルですから直後にバンバン来るわけですよ。
結局5社ぐらいきたかな?
ただお客さんに頼まれたとはいえ、人の車を運転してどこでも回るわけにはいきません。
そこで「ここまで査定に来てくれる業者」に絞ったところ、2社だけになりました。
なんと言ってもここは田舎。
街なかまで出れるなら話は別だったでしょうけどしょうがありません。
ちなみにその業者はビッ○モーター(当時はハナ○ン)とカー○ブン
そして僕もいちいち業者の査定時間を待ち続けるのは面倒ですから、同じ時間に同時に査定に来でもらいました。
どっちも買取に本気です。
そこで僕に提案してきたのが、
「2社で一発で勝負するんで、ソレで決めてください。」
という話でした。
僕としては日産の査定より高くなればそれでいいんで「それでいいですよ」と即決。
お客さんの車ですけどそのへんは一任されたしいいでしょう。
そして待つこと20分ぐらい。
2社揃い組で一発勝負!
値段をはっきり覚えてないですが、確かビッ○モーター150万円、カーセ○ン130万円で出してきて、決したはず。
一発勝負ですからね。
負けた方はすごすごと退散していきました。
その後色々と手続きをしていくわけですが、まぁいくつかの業者と競合させるということはこういうことです。
どちらも商品はほしいので、競合がいる場合は高くなりやすいわけです。
とくに人気の高い車は商品になりやすいからどのディーラーも躍起です。
ちなみにその後ビッグモー○ーの担当の方とは長い付き合いでしたね。
今でも中古車ディーラーで働いているという噂だけは聞きます。
というわけで、高く買い取るなら一括査定はしておいたほうが良いです。
あと、この時大事なのが、必ず査定の前に予めこちらの条件は話しておくことです。
特にいつ手放すのかは話して置かなければ、「今すぐもらえないんだったら値段下がります」とか平気で言ってきやがりますので注意です。
すぐに欲しい場合は代車の用意をしておいてほしいぐらい言って良いんじゃないですか。
さて、ここまで買取業者の話をしましたが、ディーラーの下取りも絶対に低いわけではないです。
特に古い車や過走行車の場合は、ディーラーの下取りを確認しておきましょう。
最近ではディーラーも中古車の利益率に目をつけ、下取り率を上げるために躍起になっており、交渉によっては買取業者よりも高い場合があります。
なんと言っても僕自身が○ッグモーターよりも高く買い取ったことがあるので事実です。
格安リースを使う
先程の上記2つを心がけることで、十分乗りつぶしよりも乗り換えのほうがお得になる可能性が高まります。
ただ正直、せっかく新車に次々乗りたいのに乗る車に縛られたり買取業者に狂ったように回るのも面倒というのもあると思います。
そういった場合は個人リースをするのもおすすめです。
リースは基本的に業者の儲けなどがかかりますからお得になることはないという話は一度しました。
ですが乗り継ぎをするにあたって、個人カーリースは以下の3つが魅力です。
・好きな車に乗れる
・車に時間が取られない
・税金とか面倒事がない
まずは好きな車に乗れる理由。
リース会社は基本的に業者と提携していて、大量仕入れを約束に非常に安い値段で車を仕入れています。
それはもう当然ですが、個人で交渉するよりも安値で購入しています。
そこからリース料などを考えることになるのですが、ある程度の残価を見越してリースを組むので、割と車両価格としては安かったりします。
中途半端な交渉でいうほど安く車を買えなかったり、下取り車の買取のために色々回ったりしなくても適正価格で運用してくれるあたりはリースの強みです。
そして車のことに時間が取られないというのも大きな魅力ですね。
車は購入する際にもその後にも、税金やメンテナンス、乗り換えなど面倒なことの時間コストがかかります。
通常車を買うときは、どんなオプションが必要かなどディーラーマンとの話し合いから車を買うときの値引きの交渉。
下取りの話や納車のタイミングとか諸々。
そしてやっと乗り始めても購入後のメンテナンスや税金の支払い。
車検の時にかかる追加費用など、車にかかる予算を常に計算して家計に入れておく必要があります。
そして外目に高く買い取ってもらうための業者周り。
これらのようなことで大事な時間をどんどん奪われます。
ただ、リースなら自宅からネット上ですべてが完結できます。
例えば大手損保会社の損保ジャパンが運用する車のサブスク【SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)】
割とリース価格が安いと有名ですし、その気になれば損保会社らしく任意保険もコミコミの料金で契約してくれるので、本当に楽です。
金額も重要だけど、時間や手間もかけずに車を乗り換えていきたいという人は、個人リースをやってみるのも良いでしょう。
あとリースは無駄に手数料がかかるというお話をしましたが、車をローンで買う人で次々乗り換えることを考えている人にとっては、ぶっちゃけリースのほうが安かったりします。
ディーラーマン時代、新車営業だったので無駄にリース契約を組まされていましたが、ローンで車を買って乗り換えるよりも結果的にそっちのほうがお得でしたしね。
車にお金をかけてもなんにもならないことを知る

さて、10年で車を乗り換えるのにオトクな方法ということで今回は色々お話してきました。
ただ最後に元も子もないお話をします。
車にお金をかけてもなんにもなりません。
大事なことなのでもう一度言います。
車にお金をかけてもなんにもなりません。
ハイパワーな車がほしいと言うのはすでに幻想です。
確かにフェラーリは早いし美しいです。
GT-Rも日本の量産型スポーツカーの最高峰です。
ただ現代モデルのフェラーリなんて、国内で走るにはエンジンはうるさいし燃費は悪いし乗り心地は悪いしで最悪。
日産のGT-Rに関しても日本国内のどこでそんなパワーを使うんでしょうか?
国内道路は一部区間を除いて100km/hです。
時速300kmで走れるマシーンは、子供の頃から刷り込まれた幻想に取り憑かれているだけと気づきましょう。
外車に乗りたいというのも実際はどうでしょうか?
外車がいいというのはバブル時代に作られた「外車といえば高級」というイメージに取り憑かれているだけではないですか。
これも販売元が輸入の船代のものとを取るために、オプションをてんこ盛りに付けで高額な価格で売っただけです。
高級というわけではないですよ。
その他にも子供ができたらミニバンというのもマーケッターが作った幻想です。
車は内側からドアが開けられないようにチャイルドロックがついていますし、チャイルドシートに乗るわけですから、今どきドアパンチなんてできません。
あなたが欲しい車は、本当に貴方が心からほしいと思ったものですか?
車は家族や自分を幸せにする手段の一つです。
目的ではありません。
車は家族を幸せにしてくれるわけでも、お金を変わりに稼いでくれるわけでもありません。
つまり車にお金をかけてもなんにもならないのです。
そう思わなければ僕は車に無限にお金をかけてしまいます。
そう、これは自分への戒めの言葉でもあります。
・バンパー替えたい
・ヘッドライトLEDにしたい
・自動運転の車がほしい
車に対する欲は尽きません。
もしあなたも車にお金をかけたくなるのであれば、この戒めの言葉。
車にお金をかけてもなんにもならない
これを唱えてみると良いでしょう。
ちなみにリースをしていれば、自然と車にお金をかける虚しさがついてきます。
だっていくら愛着を書けても5年後には別の車に変わるのです。
お金をかけても無駄です。
というわけで、一台を愛着を持って乗る人は車は乗りつぶしを。
お金をかけたくないという人は、車への愛着を削れるリースがおすすめです。
ちなみに乗りつぶしの良いところは、車の感覚が手に完全に馴染むことですね。
車両の感覚やハンドルの切れ幅、ヘッドライトの明るさなど、都度乗り換えの場合に比べて自分の手足のように馴染むので、事故などの確率も下がっていくのがとてもいいところと言えるでしょう。
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