ストラトのアームをボキッと根元から折って、困ってしまった。
そんなあなたの悩みを解消します。
かなり力技になりますが、マイナスドライバーとペンチで折れた部分を取り除けるのです。
そこで今回は僕のその時の対処法をもとに、ストラトのアームの直し方をお話していきます。
修理に必要なものはマイナスドライバー!
まずどう頑張っても、そのままの状態ではアームの残骸は取り除けません。
というわけでアームを取り外すために必要な道具を揃えます。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- ペンチ
僕の場合上記3点でなんとかしました。
あとはお好みに合わせて、ドライバーなどからボディを保護するクロスや床に直置きしたくない場合はダンボールなどを用意してもらえれば問題ないでしょう。
折れたアームを除去する手順
アームの残骸除去の方針を説明します。
ネジ穴に入るギリギリの大きさのマイナスドライバーで、アームの残骸の上から力任せに押しながら回す。
そしてネジのように抜くという方法です。
コツはちょっとした引っ掛かりに引っ掛けながら回していくこと。
これをすることである程度ストラトの「ブロック部分」から残骸が頭を出してくれます。
これだけではうまくいきませんので、ブリッジ全体をバラす必要もあります。
しかし最初にこの作業をやっておくことで、怪我する可能性は減ります。
残骸の溝に引っ掛けながらまわす
まずは折れたアームの頭を少しでも出すために、マイナスドライバーで回していきます。
ねじ切れたアームの残骸もきれいに切れているわけではなく、ちょっと引っかかる部分があります。
そこにうまく引っ掛けながら少しづつ回していきます。
しかし文章に書くと簡単に聞こえますが、やってみると意外と滑って思うように回りません。
たまにずりっと手元が狂う時もありますから、とても危ないです。
こんな感じで10分以上格闘したところで、多少ブリッジの中に残骸が顔を出し始めました。
この状態であればブロックからは顔を出しているはず。
なのでこのままマイナスで回しながら抜くのはやめてブリッジをばらして抜く方法に転換します。
ブリッジを分解する
ではブリッジを分解するために、ギターをばらしていきます。
というわけで弦をはずします。
ここは皆さんなれてると思いますからちゃちゃっと緩めて、ぱちぱちっと切って、しゃしゃっと丸めて、燃えないゴミへ。
あとはプラスドライバーで裏蓋を外してボディとブリッジをつなぐスプリングを外す。
ボディの表にあるブリッジを止めているネジを外してしまえばブリッジの取り外し完了です。
ブリッジが出てきたら鉄のブロックを外すために、ギターの弦を通すサドルを外していきます。
そしたら表のプレートとブロックをつなぐ3本のネジがあるので、それを外したらやっとバラせます。
ブロックの右の方をよくみてください。ちょこっとでてるでしょ?
最初にマイナスドライバーで回したとき、ブリッジのプレートが微妙なサポートというかガイドになってくれていたのでここまではなんとか出てきてくれます。
もし最初っからこのバラバラの状態で残骸を抜こうと思ったらとても大変ですし、危険です。
ここまでの自分の頑張りを褒め称えつつ、ペンチで少し出っ張ってるこいつを回しながら抜いていきましょう。
ここまで出てきていれば簡単ですね。
はい、これにて残骸除去手術完了です。
新しいアームの取付
後はばらしてきた手順通りに戻していくだけなのですが、一つだけ注意点があります。
ボディ表のブリッジを固定する6本のネジです。
ブリッジビスは締め具合でブリッジのフローティング具合を調節しています。
演奏の自由度とギターの安定性を大きく左右する部品ですから、しっかりした調整が必要です。
僕が今回やったのは、6本のネジのうち真ん中の4本はブリッジを邪魔しない程度までしめる。
そして外側2本で固定するような締め方です。
締めすぎるとブリッジは自然に浮いてしまいますし、ゆるすぎるとバタバタと暴れてしまいます。
その調度良い塩梅を見つけてください。
ここの調整が終われば後は弦を張り替えて、オクターブなどをしっかり合わせて下さい。
そして最後に新しいアームを取り付けていきます。
滅多なことはないと思いますが、定員さんにサイズなどを確認して間違いないやつを買ってきました。
そしてこいつを差し込んで、完成です!
これで一件落着。
ギターのメンテナンスには最新の注意を
ネットで調べてみると、ストラトのアームを根元から折ってしまう事象はよくあるようで、「思い切ってブリッジ変えちゃいました。」「力技でアーム抜いたよ!HAHAHAHA。」「アーム使わねぇし支障なし!」などいろんな意見がありました。
実は僕もアームが抜けなくなってしまったとき、ついでに素材の重いブリッジに交換しようと思っていました。
しかし調べてみるとなかなか気に入るものが売っていない。
あったとしても非常に良い値段がする。
そんなこんなで「そもそも俺そんなストラト弾かねぇ、」と思いとどまりました。
今回の修理はストラトキャスターの構造を見直すにも良い機会でした。
ただなんどもお話したとおりで手元が狂って怪我をする可能性が非常に大きい修理です。
最新の注意と手袋やダンボールなどによる保護など目一杯養生をして望んでください。
この間ギターのメンテしようと思ってギターのアームを外そうとしたら、逆に回してたみたいでねじ切れちゃった!
手も届かないから破片が抜けないし、新しいアームに変えられないにゃ。
なんとかならにゃい?