ギターを弾くための効率の良い体や腕の動き

ソフィ

最近ギターが弾きにくい。

チョーキングが安定しなかったり速く弾けなかったり。

もしかして腕の使い方とか間違ってるのかな?

こうしたほうが効率の良いとかあったら教えてほしいですにゃ。

ギターの練習はやればやるほどうまくなると思いたい。

でもエレキギターを演奏するのは気合でも根性でも神様でもなく、人間の体です。

がむしゃらに練習したところでうまくなるものでもありません。

しかしその体の構造を知ることで練習が効率的にできるようになります。

ギターを弾くのに必要な体の動きを知って、効率良くギターが弾けるようになりましょう。

僕もギターを長く弾いていますが、体の使い方や構造なんていうほど気にしていませんでした。

でもチョーキングや左手の運指はもちろんのこと右手のピッキングも、体の動く仕組みを知るととても効率的になります。

もしかすると知ってるよということも多いかもしれませんが、理解して弾くことでギターを効率的に弾けるようになります。

ギターを弾く腕の可動域

右手はスナップをきかして、うちわを仰ぐように。

左手はネックを掴むように、ドアノブを回すようにチョーキング。

初心者本や世間では弾き方についていろいろな解説がされています。

でも冷静に考えてみてください。

スナップきかせてたら狙った弦なんて弾けませんし、ドアノブを握るようにネックなんて持てません。

「できないなぁ」と思ったら、世間で言われている常識をまず疑いましょう。

ギターを弾くのに必要な体の構造を知ることで、なぜこんな風に言われているのかがわかります。

では右手、左手の純に解説していきます。

右手は回転運動

右手は腕の回転運動でピッキングしています。

従来のうちわを仰ぐとか手を振るようにというのは、正直人によって感覚が違いすぎます。

実際にうちわを仰いでみて、その形でギターを弾ける?

手首のスナップはカッティングやストロークには対応できます。

けどそんな不確かな動きであんな細い弦が狙える人がいたらすげぇです。

とまぁ人の解釈の仕方というのは非常に不安定なもの。

なので、ここで一つ、ピッキングの答えを書きます。

実は右手のピッキングは、手首で弾くのではなく腕の動きで弾いています。

腕って意外と構造が複雑で、一本の骨があって筋肉で手首を回しているわけじゃあないんです。

腕は尺骨と橈骨という2本の骨でつながっています。

画像でいうとこんな感じです。

そして手首を回すとこうなります。

尺骨を基準に橈骨をクロスさせる形で手首が回っているのです。

これがピッキングをする動きのベース。

この動きをいかに脱力して軽い力でやるかが速弾きの勝負どころです。

ちなみにスナップは「ピッキングで余計な力がかからないように脱力をする」ということを表すのに使われているのです。

そう考えるとうちわを仰ぐような動きは手首の回転を表しているのであながち間違いではない。

でもうちわは右手を掌屈させている場合が多いです。

それでも弾くことはできますが、腕の回転軸からピックまでが長くなるので、結果余計な動きが必要になる。

カッティングとか複数弦を一度に弾く場合は有効かもだけど、手首の回転範囲だけでも十分行ける。

なので真っ直ぐ伸ばして最小限の半径でピックを振り抜く癖をつけたほうが良いです。

それにブリッジミュートにも対応しやすいですね。

この動きに慣れる方法としては、さっきの写真のようにピックを持ってテーブルなど平らなところに腕を置き、尺骨を基準に橈骨を動かしてピッキングする感覚を養うと良いでしょう。

左手は背屈掌屈尺屈撓屈回転

念仏のようですが、左手の指先を自由に動かすためにはこういった動きで無駄な力が入らないようにする必要があります。

ギターを構える時、左手ってどうなってますか?

こう?

こう?

・・・とりあえず極端にだめなパターンを出しました。

  • 手首を反らせる背屈
  • 手首を内側に曲げる掌屈

この形でギターを弾くのは非常に難しい。

てのも、指先は腕からつながる腱で動いてるので、余計な方向に曲がってると動きにくいのです。

というわけで左手の理想は、右手と同じ手首はまっすぐです。

一番いいのは、クラシックギターのように親指をネック裏に入れて、四本指が前に出てくる感じ。

これが一番フィンガリングがスムーズになるのです。

でもギターの醍醐味といえばチョーキング

クラシックスタイルだとチョーキングは力がかからなくてやりにくい。

となると親指がネックの上から顔を出すロックスタイルになるわけですね。

ここで、よくチョーキングは「ドアノブを回すように」なんて言われています。

ん?今どきドアノブってあるのかね?

まぁ置いといて。

ドアノブを回す動作をするのとチョーキングって実は違います。

ドアノブ回す時って、手首が背屈もしくは尺屈してるんですよね。

こんな感じ。

ドアノブないんで筆箱をドアノブに仕立てました。

ギターでドアノブを持つようにすると指先に力が入らないっていうか、脇がとても窮屈でかなり不自然な体制になります。

チョーキングのときは多少背屈するかもしれませんが、基本は手首まっすぐでネックを握り込み、右手のピッキングと同様回転運動でチョーキングします。

割とやりやすくないですか?

ドアノブの例があがってるのは、きっとネックを握り込む動作と回転させるっていう動作を表現したいんでしょう。

でもギターはドアノブとは力の使い方が違いますね。

低音弦の引っ張るタイプのチョーキングも同じです。

ただ僕は苦手で矯正中です。

とりあえず左手は手首をまっすぐ握りましょう。

そして必要に応じて親指の位置で回転とフィンガリングを使い分けると良いです。

力を入れすぎてるor練習のしすぎ

ギターを弾く手が疲れやすい。

そんなあなたはもしかするといつも全力で練習してるのかもしれません。

そんな人は「別に音なんかでなくてもいいや」ぐらいのゆるーいフィンガリング練習をおすすめします。

というのも特に速弾き。

フルピッキングはまだしも、僕の敬愛する松本氏のようにハンマリングプリングを多用する場合。

結構左手の筋肉が疲れます

しかも速弾きなんで考えて弾くというより、体に覚え込ませなくてはいけない。

何回も何回も、来る日も来る日も、しっかり練習してるとそりゃあ筋肉疲労も起こします。

なので、あえて「音なんかでなくてもいいや」ぐらいの力で弾くことも大事です。

左手のフィンガリングを覚える段階であれば、しっかり音を出さなくても運指を覚えるには十分なのです。

もちろんそのポジションで演奏しやすいかどうかの確認は必要なので、はじめのうちは音を出す練習は重要。

というのも、いざその速さで覚えてみたけどポジション的にうまくできねぇ、なんてなったらもう一回覚え直しですからね。

そしてある程度覚えたら、指先にその動きを覚え込ませる段階になるはず。

そこまで来れば、しっかり音を出さなくとも動きだけで再現が可能です。

といっても力んで弾いてるうちに耐えられなくなってゆるく対応できるようになる。

そんな場合もありますし、色々試してみてください。

というわけでまとめます。

ギターを弾くときは

  • 右手は手首真っ直ぐ、小指側を基準に親指を回転させる感覚
  • 左手はできるだけ手首はまっすぐの状態を保つ
  • チョーキングはドアノブじゃない。手首真っ直ぐで回転させる
  • いつも全力で練習するより、体に覚えさせるだけならゆるくやろう

気づけば2013年にギターと向き合ってから18年。

未だに新しい情報ってのはどんどんでてきますし、Twitterって情報の宝庫ですね。

実際僕自身それほど無駄な動きというのは少ないと思っていました。

しかし体の構造やこうした知識を見ていると、もっと効率的な動きを覚えられそう。

引き続き勉強します。

よろしく、、ね!

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