車の維持費って年間でどれぐらい?維持費を抑える7つのコツ

ソフィ

車って買うのは高くてもそこまで気にならないけど、うちに置いとくだけでも年間ですごい維持費が飛んでいくよね。

車の維持費って年間にどれぐらいお金かかってるんだろう?

車の維持費は税金やガソリン代などなんとなくお金かかってるなぁという印象。

いざ節約と思っても実際にどれぐらいかかっているかというのはなかなか把握しにくく、計算しにくいです。

そこで今回は、車にかかってくる年間の維持費と節約術をお話していきます。

僕自身フリーランスになってからは固定費というものに気を使うようになり、カーディーラー時代の知識をフル活用して節約しています。

奥さん、非常にためになるコースですよ。

車の維持費にはどんなものがある?

車の維持費とひとくちで言っても、いろいろな項目があります。

  • 車両の購入費用(もしくは購入のための貯金)
  • 自動車ローン(分割払いの場合)
  • 自動車税(1年毎)
  • 重量税(車検毎)
  • 自賠責保険(車検毎)
  • 任意保険(1年契約)
  • 車検整備費用(車検毎)
  • 点検費用(1年毎)
  • 燃料代
  • 駐車料金
  • 修理・消耗品代

なんと車を維持していく上で、こんなにも費用がかかっています。

もしかすると見慣れない項目もあるかもしれませんね。

重量税や自賠責などは車検の料金として一括してることも多いです。

つまり車には意識することなくかかるお金がたくさんあります

年間の維持費はこれぐらい

車の維持費を構成する項目をご紹介しましたが、実際に車にはどれほどの維持費がかかっているのか。

それぞれ排気量別に代表的な車種でご紹介していきます。

維持費は以下を前提条件とします。

  • 車検や点検はディーラー料金
  • ガソリンはレギュラーで130円/L
  • 駐車料金は大阪を想定

では軽自動車から見ていきます。

軽自動車(N-BOX、ワゴンRなど)

軽自動車は排気量660ccの車で税金が一番優遇されていてその上消耗品も安く、維持費は一番安いです。

 費用1年間
自動車税¥10,800/年¥10,800
重量税¥6,600/2年¥3,300
自賠責保険¥21,140/24ヶ月¥10,570
任意保険(フルカバー)¥65,000/年¥65,000
車検整備費用¥26,000/2年¥13,000
点検費用¥15,000/2年¥7,500
燃料代(12,000km)¥78,000/年(20km/l)¥78,000
駐車料金¥20,000/月¥240,000
合計¥395,670

車両代や消耗品はそれぞれですので省きましたが、年間でおよそ40万円ほど維持費がかかる計算です

維持費の安いといわれる軽自動車でもいきなり40万円です。

ただ駐車料金が月間2万円、年間で24万円と年間費用の半分を占めています。

駐車料金が安かったり必要のない地域では大幅に安くなります。

1,000cc(パッソ、タンクなど)

次は普通車の中で一番サイズの小さい排気量が1,000ccの車です。

このサイズはAセグメントと言われ、以前と比べるとあまり見かけなくなってきました。

でも維持費のやすさや使い勝手などで、軽自動車と普通車のいいとこ取りをしたサイズです。

トヨタのパッソやタンク、スズキのクロスビーなどがこの1,000ccという排気量です。

 費用1年間
自動車税¥29,500/年¥29,500
重量税¥16,400/2年¥8,200
自賠責保険¥21,550/24ヶ月¥10,775
任意保険(フルカバー)¥65,000/年¥65,000
車検整備費用¥34,000/2年¥17,000
点検費用¥18,000/2年¥9,000
燃料代(12,000km)¥78,000/年(20km/l)¥78,000
駐車料金¥20,000/月¥240,000
合計¥457,475

1,000ccの車は、年間で46万円の維持費です

普通車ですが排気量が小さく車重も軽いので税金が安く、軽自動車と比べて6万円ほどの差となりました。

軽自動車と比較して、多少余裕のある動力性能と5人乗れるという優位性にその差額が出せるかどうかが決め手です

1,500cc(フィット、ヤリスなど)

排気量1,500ccの車は、国内のコンパクトカーのメインストリームを担うBセグメントクラスです。

フィットやヤリス、ノートなど各メーカーの代表的なコンパクトカーが連なっており、魅力的な車が多いのがこのクラスの特徴です。

 費用1年間
自動車税¥34,500/年¥34,500
重量税¥24,600/2年¥12,300
自賠責保険¥21,550/24ヶ月¥10,775
任意保険(フルカバー)¥65,000/年¥65,000
車検整備費用¥34,000/2年¥17,000
点検費用¥18,000/2年¥9,000
燃料代(12,000km)¥87,000/年(18km/l)¥87,000
駐車料金¥20,000/月¥240,000
合計¥475,575

1,500ccの車は、年間で約48万円の維持費です

排気量が多くて重量も重くなりがちなBセグメントですが、先程の1,000ccの車と比べても2万円ほどの差額です。

少しでも維持費を安くしたいのであれば1,000ccを選ぶのも良いです。

でも普通車に乗るなら安全装備や車内空間など魅力の多いこのクラスを選んだほうが、安全性や動力性能などの面でお得です。

2,000cc(プリウス、ボクシーなど)

2,000ccの車は日本国内でも一般的には普通車と言われるCセグメントクラスです。

エクストレイルやボクシー、プリウスなど1,500ccクラスと同様に人気の高い車が集中しています。

 費用1年間
自動車税¥39,500/年¥39,500
重量税¥32,800/2年¥16,400
自賠責保険¥21,550/24ヶ月¥10,775
任意保険(フルカバー)¥72,000/年¥72,000
車検整備費用¥36,000/2年¥18,000
点検費用¥20,000/2年¥10,000
燃料代(12,000km)¥104,000/年(15km/l)¥104,000
駐車料金¥20,000/月¥240,000
合計¥510,675

2,000ccの車は、年間で約50万円の維持費です

1,500ccの車と比べると自動車税や保険などが少し値上がりし、約4万円ほど高くなっています

維持費の安い軽自動車と比べると11万円も差額があります。

維持費を気にする人にはあまり魅力が感じられないかもしれませんね。

しかし機能性や乗り心地、余裕のある排気量など、このクラスから車としての魅力が大きく向上していくのも特徴です。

4,000cc(GT-R、ベンツCクラスなど)

一般的な大衆車の維持費を見てきましたので、最後に高級車クラスの4,000ccの車の維持費を見ていきます。

このクラスはBMWやベンツなど高級外車に多く、国産車ではGT-RやフェアレディZといったスポーツカーに見られます。

 費用1年間
自動車税¥66,500/年¥66,500
重量税¥32,800/2年¥16,400
自賠責保険¥21,550/24ヶ月¥10,775
任意保険(フルカバー)¥80,000/年¥80,000
車検整備費用¥40,000/2年¥20,000
点検費用¥25,000/2年¥12,500
燃料代(12,000km)¥156,000/年(10km/l)¥156,000
駐車料金¥20,000/月¥240,000
合計¥602,175

4,000ccの車は、年間で60万円の維持費がかかります。

2,000ccの車と比べて10万円、維持費の安い軽自動車と比べると20万円も差額がでるなど、さすがの車格です。

ここに高級車と言われるクラスの車両代が上乗せされますから、車がよほど好きな人でなければ維持するのは容易ではありません。

維持費で高いのは駐車料金と保険と燃料代

排気量別に5つのクラスを並べてみました。

こうしてみると税金はたしかに高いですが、実は維持費の大半を駐車料金や燃料代、任意保険の料金が締めています

特に駐車料金は維持費の項目の中で群を抜いています。

今回は大阪の中心部に多い月間2万円という価格で計上しましたが、東京などでは月に3万円とか言う場所も多いですからさらに高くなります。

維持費を安くする7つの方法

軽自動車のように、一般的に維持費が安いと言われる車でも年間に40万円ものお金がかかるとすれば、車を手放したくなる気持ちにもなります。

しかし都心のように交通網が発達していればよいです。

しかし地方で暮らすのであれば生活していく上では、必ずといっていいほど必要です。

ではうまく維持費を安くするにはどうすればよいのでしょうか。

税金は月々で貯金しよう

まず税金は変えようがありません。

これまで長きに渡って車の税金の見直しが叫ばれてきましたが、未だに昭和から変わらぬ価値観が続いていますから無理でしょう。

ここは積立のように年間の自動車税を月割りして別に控えておきます

4,000ccの車でも66,500円を12ヶ月で割れば、月々約5,500円です。

これを別に分けておくだけでも、支払いのときは気持ちが少し楽になります。

今すぐ検討できる節約

まず、誰にでもできる対策として4つの策があります。

まず駐車場を見直す

車の維持費でとんでもなく高いのが駐車料金です

ですので、駐車場を見直したり駐車料金の安い地域に引っ越すなど対策を行いましょう

駐車料金が5,000円下がるだけでも年間で6万もの節約となります。

表でもあったとおり、車の維持費の大半を占めるものですから必ず見直すべきです。

スタンドを決めて燃料代の節約

通勤に車を使うなど走行距離の多い人は、駐車料金を凌駕するほど燃料代がかかる場合もあります。

ガソリン代を抑えるコツは、燃料を入れるガソリンスタンドを1つ決めることです

スタンドを固定してそこのメール会員やクレジットカードを作るなど、そのスタンドに合わせた節約をしましょう。

スタンドによってはメール会員になるだけで2円の値引きになります。

さらに提携のクレジットカードを使えば2円引きされ、引き落とし時に更に2円引きということもあります。

ところがこれを「めんどうだからどこでもいいや」とやっていると一見さん料金で全く節約になりません。

燃料を入れるスタンドを一つに決めて、そこの割引をフルで使うのが大事です

そして金利の低いローンに借り換えするのも手段です。

車の購入時に勢いでディーラーローンを通してしまった人は多いと思います。

それを金利の安い銀行ローンなどに借り換えるという方法があります

非常に手軽で保証や審査が甘い上、その場で返事が来るから簡単に契約しちゃうのがディーラーローン。

その分金利が高く、一般的に新車ディーラーのローン金利は5.9%ほど、大手中古車ディーラーなどになると7.8~14%などです。

それに対して銀行のマイカーローンは2~5%と大きく異なります

例えば200万円の車を5年ローンで購入するとします。

5.9%のディーラーローンの場合は月々の支払いが38,572円。金利総額は324,335円です。

2.0%の銀行ローンであれば月々の支払いは35,055円。金利の総額は103,301円です。

金利だけでなんと約20万円も差額が出てきます

ローンは気づかないうちに減っていくので痛みに気づきにくいですが、実は選択でこれほどの差ができるのです。

そして最近良くTVCMなどでも見かける、任意保険を見直すというのも大事です。

通販系が料金は安いけど大手は保証が手厚いなどという論争はいつでも起こっています。

ただ現状そんなのは今更な話で、正直どちらでも良いと思います。

ここは一つの目安として、保険を安心と考えている人は顔のわかる知り合いから入ったほうが良いですし、最低限のものと思っている人はネット損保が良いでしょう。

それより重要なのは中身で、一番見直すべきは”車両保険”という自分の車への補償です

漠然と車両保険は自損事故まで保証してくれるので安心という人がいます。

でも例えば車両価格が10万円程度の車にフルカバーの車両保険かけてたりしませんか?

最近では保険の見直しにより割増料率などが適用されており、保険を使うのは修理費などが10万円を超えなければ割に合いません

もし時価が10万以下の修理に保険を使っていたのではむしろ損害です。

車両保険の掛け金は”対人・対物・人身傷害”の3つをあわせた料金の約2倍になると言われています。

軽自動車でも65,000円かかっていましたが、その半分になるわけですから車両保険を外すだけで年間3万円もの節約になります。

古い車に乗っている場合は車両価格が極端に少なくなっている場合もありますから、ほんとに保険の内容が割りに合っているかどうかを確認したほうが良いでしょう

ここまでが誰でもできる節約法です。

車に詳しい人ができる節約法

先程まではどんな人でも可能な車の維持費の節約術でした。

では次に車にある程度詳しい人や車が好きな人ならできる節約術を3つご紹介していきます。

まずはDIYで車の整備をしてしまうことです。

車にはオイル交換やタイヤ交換、ヘッドライトの交換など実は簡単にできる整備がいくつかあります。

これらを自分でやることで整備費を大きく節約することができます

電球の交換等なら直ぐにできると思いますが、オイル交換などは安全に関わることです。

不安であればまずは整備のわかる知り合いに立ち会ってもらって、慣れていくとよいです。

次にフリマアプリを活用するのも手です。

車の部品をカー用品店ではなく、ヤフオクやメルカリなどのフリマアプリで購入すると格安で買えます

特にタイヤなどは中古で非常に安い価格で取引されていたりします。

組み換えが面倒な人はホイール付きを購入して履きつぶすのもよいです。

ちなみに車のタイヤは新品時で6mm~7mm程度です。

その辺りを目安に年式の新しさや保管状況などを確認しつつ探していけば、新品よりも圧倒的に安く買えます。

究極はユーザー車検です。

ある程度整備ができて車の状態が自身で把握できるという人は、自身で陸運局へ持っていくと良いです

車検には整備費用の他に、車検の代行手数料や検査手数料などと言った手数料も実はかかっています。

なので車検を通すだけでもけっこうな料金がかかってしまうのですが、自分で持ち込めば重量税と自賠責、そして印紙代だけです。

ただこの方法ができるのは自分で車の状態をある程度把握できる人だけです

車検が通ったからと言って万全なわけではないのでそのままのるのは危険ですし、自信のない人はこの方法はやめてくださいね。

駐車料金が気になる人は本当に車が必要か考えてみて

ここまで車の維持費の内訳や節約についてお話してきましたが、中でも駐車料金が車の維持費に占める割合の大きさに驚かれたと思います。

仕事や子供の関係でどうしても都心を離れられない場合は、いっそのこと車を手放してしまうのも一つの手です

もちろん田舎であれば駐車料金はかからない場所が多いです。

僕の住む地域では駐車料金は月々3,000円程度で、東京の10分の1です。

しかし電車は1時間に一本しかないですし、カーシェアなんて言葉もない。

あるのはレンタカーだけです。

維持費がかかっても車は必須です。

その点都心は交通網が発達しており、車がいらない場合が多いでしょう。

どうしても休日に必要だったりする場合はカーシェアも発達しています。

こちらを使ったほうが車も新しく、維持費も必要ありませんから都合が良い場合が多いです。

車が大好きで、どうしても手放せないという人は駐車料金のかからない田舎へ引っ越すのはどうでしょうか。

人の働き方や車を取り巻く環境も大きく変化しています。車の維持費に疑問を持ち始めた人への解決の糸口になれば幸いです。