愛車のマーチから雨漏りしてんにゃん!!
でももうかなり古い車だから高いお金をかけて板金修理するのももったいないからなんとかDIYで直したいにゃ!
車にとって深刻な問題、雨漏りです。
ある日突然
車内が曇りやすくなってきた場合、
雨漏りによってどこかに水が
溜まっている可能性があります。
でも雨漏りするくらい乗った車を、
板金修理に出すほどお金はかけたくないのが本音。
なんとかDIYで直しましょう。
かくいう僕も、
今まで乗っていた愛車の日産マーチに
なんと雨漏りという致命傷を
負ってしまったことがあったのです。
雨漏りは外装の腐食はもちろんのこと、
電装系のショートによる故障など
様々な問題に繋がります。
とはいえ古い車にお金をかけて
雨漏りをなおすのももったいない。
というわけでDIYで直した時の防備録です。
Contents
雨漏りの原因を調査せよ!
雨漏りを発見したのは、
車の中がよく結露していたのがきっかけです。
基本的に気温が下がると
窓が曇りやすくなるものですが、
よくよく考えると走行中でも
後ろの方が曇ってることが多い。
その瞬間、思いました。
これもしかして雨漏りじゃない?
日産の営業マン時代、
何台かのK12マーチが
雨漏りで入庫していました。
そのおかげでこいつは
雨漏りが多い車種なんだなと
僕の中で勝手に認定していたのです。
ただまさか自分の車までとは笑。
というわけでトランクルームを
あけてみてみます。
すると微妙に水が
入っているのがわかります。
どうやら後ろの方から水が
入ってきているようなので、
マーチの後方の内張りを
バンバンばらして確認です。
するとなんと
トランクのスペアタイヤの
収納部には水がそこそこ溜まってました。
しかも錆びてる。
このサビに関しても
後ほどDIYで修理しましょう。
雨漏りしてくる箇所として怪しいのは
- ハッチバックカーにありがちな天井
- マーチ的にはバックランプのパッキン
のあたりです。
ではホースを使って
怪しい箇所に水をかけ、
車内に水が入ってこないかを確認していきます。
その1天井の溶接部
特に低価格帯のハッチバックカーは、
溶接のコストの甘さなどからコーキングがきれて
水が侵入してくるという情報がありました。
というわけで早速その部分を調査です。
ん~、確かに多少サビは出てるが
大きな問題はなさそう。と思いきや!
ありゃ、
表から見るとなんともないけど
天井裏が地味に錆びとる。
表面にはサビもないし
水が入っている形跡もわからない。
いったいどういう経緯で
ここが錆びたんだろうか。
たまたまルーフモール(あの天井の黒いゴム)を
少しずらして確認したときに、
本当に小さな微妙な亀裂を発見。
これがまた写真にも映らないくらい
小さぁな亀裂で目立たなかったのですが、
なんとそこに溜まった水玉が消えていくのです。
ほんとに髪の毛ほどの細い亀裂ですが、
ルーフのパッキンの隙間から入っていっていたようです。
運よく1つ目を発見できました。
その2バックランプのパッキンからの漏れ
k12マーチの場合、
バックランプのユニットと
ボディの間のパッキンが劣化。
そして組み込み時に挟み込んだりして、
雨の侵入を許すことがあるという話を聞きました。
というのも僕の元上司であり元所有者、
そして現整備課長も
「そこら辺が怪しいんじゃないか?」
とのことだったので、
徹底的に水をかけて試してみました。
写真ではわかりにくいですが、
テールランプの下に水が点々と
しているのが見えるでしょうか。
場所がわかったので、
原因を探るために
とりあえずテールランプを外してみます。
10mmの6角ボルトを2つ外せば
テールランプは取れる簡単な構造です。
これがマーチのいいところですね。
そしてテールランプユニットを外して
パッキンを確認したとき、
驚愕の事実を目のあたりに。
パッキンを切ってある。
本来水の侵入を防ぐためのものが、
途中で切られて役目を果たさなくなっていたのです。
この写真が、
パッキンがその役目を
果たしていないことを示してくれていますね。
なぜこうなっているかは、
元日産販社従業員である僕には
おおよそ見当がつきます。
この型のマーチはテールランプが
異常発光するという問題で、
リコールが出ていたのです。
作業内容はテールランプの接続カプラーをはずし、
配線をテールランプユニットの
基盤に直接はんだ付するという作業です。
ユニットと配線を直接はんだ付けしてしまうわけですから、
くっつけてしまうともうパッキンが通せません。
おそらくそのとき間に
パッキンを通し忘れたのでしょう。
はんだ付けの後ではどうすることもできないため
こうやってちぎって無理やりはめたものと思われます。
そう、雨漏りの原因は、
実は日産の杜撰なリコール作業による弊害だったのです。
その3 バンパー裏のシーリング
さて、助手席側の水の侵入は
天井からとバックランプユニットから
と言うことがわかりました。
この二箇所だけかと思っていましたが、
もしかしたら反対側からも入ってきているかもと思い
一応確認してみました。
すると運転席側の後方からも
バッチリ水が入ってきていました。
運転席側も天井から水を流していき
助手席と同じ部分を調査開始!
ただ、こちらは全然水の侵入の気配なしなのです。
ア゚゚(∀) ゚ エッ?どういうことなの?
と言いながらしばらく試してみましたが、
どうやらこっちは天井からではないようです。
しかしその間にも水はどんどん溜まってきています。
とりあえず水たまりの近くに手を当てて、
どこから水が入ってきているかを慎重に調べます。
丹念に探していくこと約5分。
よく見ると
フロアとバックランプユニットの間辺りの
鉄板の重なった部分から地味に水が出てきています。
やっと見つけました侵入経路!
場所はここ。
だいたい矢印のこの辺から何らかの形で浸水しているようです。
こちらも天井と同じく、
錆びた部分からではなくてどうやら
シーリングが切れている場所があるようです。
つまり天井と同じように修理すればよいでしょう。
今回の調査で雨漏りの特定された箇所は
- ルーフモール下のシーリングの切れ
- バックランプユニットのパッキンの切れ
- リアバンパー内のシーリングの切れ
この3箇所でした。
それぞれの患部の修理法
先程の調査で発見された雨漏り箇所。
これらを実際に修理していきます。
シーリングの切れはシリコンシーリングで修理。
写真の通りですが、天井裏が錆びてます。
実は原因を究明する前、
がむしゃらに潰そうと錆びているを
無理やりシーリングしまくってます。
こんな感じ。
結果的には全く意味はありませんでした。
なので原因を潰さなければ雨漏りは直りません。
当然か。。。
では気を取り直して。
まずは先程発見した、
シーリングの切れたニ箇所を埋めます。
- 助手席側の後方の天井
- 運転席側テールランプ下
こちらは亀裂のような形で
完全にシーリングが切れていました。
その切れている場所を
ガラスマイペットみたいなやつで
しっかり拭いて脱脂し、
水漏れ修理用のシリコンチューブを塗布します。
硬化まで4時間ほどと
書いてありましたから、
塗ったらしばらく放置しましょう。
半日ほど放置してから
水をかけてみたところ、
水の侵入はありませんでした。
シーリングの切れた部分は、
これでばっちり修理完了です。
バックランプユニットの修理
バックランプの雨漏りの原因は、
リコール修理によるもので
すでにパッキンは切れてしまっています。
このままでは使い物になりません。
そこで、
近くの日産の知り合いに電話で問い合わせ。
新しいパッキンは注文できる?
金額はいくらくらいかかる?
回答は、
「パッキン単品の注文は可能で、1枚830円」
という話でした。
ただ新しいパッキンを手に入れたとしよう。
はんだで直付されてしまったこの
ユニットとボディの間に
どうやってこのパッキンを通すの?
すでに整備士がさじを投げて
パッキンをちぎって通している事例が
目の前にあるのです。
やるのは並大抵のことではありません。
正攻法として考えられるのは、
一度配線を切ってパッキンを通して、
再びそこをはんだ付けをするという方法。
んな無茶な!
とりあえず部品発注は保留。
もしかしたら
同じようなことをしている同士が
いるかもしれないと思い、検索。
すると新たな発見。
今この型のマーチのパッキンは
ユニットとボディの間に挟む
ただの1枚のゴムスポンジではなくなっています。
なんとボディ側に貼り付けるタイプの
ものに変わっていたのです。
その瞬間、僕の頭のなかで閃いた!
このパッキンを両面テープでボディに貼り付ける!
そうすればちぎれている部分もカバーできるかもしれない!
もう使い物にならないと
思われたパッキンを、
とりあえず家の中に持ってきて
洗浄して乾かします。
さて、
両面テープをパッキンに貼り付けるのですが、
どう考えてもユニット側だった部分は
形が残っており凸凹しています。
なのでもしかすると
この隙間から水が入ってくる
可能性もあります。
考えた末、
凸凹してる側にテープを張って
ボディにして、平らな方をユニット側にする。
すると潰れてない側がユニットの形通りに
潰れなおして水の侵入を
防いでくれるかもしれません。
というわけで3Mの協力両面テープを
パッキンの裏に切り貼りしていきます。
そしてできたのがこれ。
早速これを使って修理です。
なんと外はすっかり暗くなり、
雨も降り始めています。
もしここでマーチを放置すれば、
パッキンのないテールランプは水が素通り。
明日にはトランクルームは
マーチ湖になってしまいます。
今やるしかない!
テールランプユニットをはずして、
ボディにガラスマイペットを使って拭き上げ、
汚れ落としと脱脂を行います。
両面テープの接着のために
重要な脱脂作業代わりには十分です。
そしてケーブルをちぎれたところから通し、
ボディにパッキンを貼り付けます。
実際貼り付けるとみごとなできで、
自分でも惚れ惚れしました。
そしてテールランプユニットを元に戻し、
ボルトで固定してから早速天井から水を流してみる。
もうそこに雨漏りはいなかった。
そう雨漏りとの戦いを終わらせることに成功したのです。
ついに終幕。
余談ですが、
このリコール作業のせいでダメになっている
K12型マーチが全国的にいると考えると
憤りを感じます。
この修理で水漏れをしている
マーチのユーザーに対して、
メーカーは何らかの対策を取ってあげるべきだと思う。
まぁゴーンを逃がすのにお金使う企業だし、無理か。
マーチの雨漏り修理完了
読んでる方のためになればいいとは思うけど、
案外ここまでやるには執念が必要です。
K12マーチにトラブルを抱えても
長く乗ろうと思う方へ少しでも
情報の共有になれば嬉しいです。
ぼくもこれでやっと
トランクルームの雨漏りとはおさらばできそうです!
今回のマーチの雨漏りの場所を紹介すると
- 助手席側の後方の天井
- 助手席側テールランプのパッキン
- 運転席側テールランプのパッキン
- 運転席側テールランプ下
合言葉は、見つけにくい亀裂です。
素晴らしい